壱岐のあまんしゃぐめ伝説
九州北部に浮かぶ離島・壱岐の島は一年間温暖で過ごしやすい気候です。島にはさまざまな作物が育てられており、地産地消で生活できるメリットがあります。その他にも、漁業や畜産業も盛んで完全自給自足ができる島とも評されます。
壱岐は鬼ヶ島である。
正確には鬼伝説が多数存在する。
島民にいたずらをするのは小鬼の「アマンシャグメ」である。
アマンシャグメとは天邪鬼(あまのじゃく)の事であり、
壱岐のアマンシャグメは小鬼を指す。
アマンシャグメの伝説は説話であり、人によってディティールが
異なる。
昔々、竹田番匠が壱岐に訪れた頃、一匹の小鬼・アマンシャグメが
村人に悪さを働いていた。
竹田番匠はアマンシャグメと取引して、アマンシャグメの妖術を試すのである。
内容はアマンシャグメが一晩で渡良に大きな橋をかけれるかどうか。
もし橋を架けられなければ、竹田番匠の勝ちで今後悪さを働かない。
しかしアマンシャグメが買った場合は島民を全て食べ尽くすという危険な賭けであった。
アマンシャグメは妖術で川太郎(河童の地方読み)を量産するとものすごい勢いで
橋を組み立てた。
あまりの速さで組み立てるので、朝までまだあろうというのに橋は完成へと近づいていく。
これに慌てた竹田番匠は一番鶏の泣き真似をして、朝が訪れたように装ったのである。
アマンシャグメは自分が賭けに負けたと思い込み、川太郎を一斉に放つと、自分も逃げ去ったそうだ。
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